千と千尋の神隠しで、油屋の中をちょこまか動き回るカエルっぽい従業員。リンに絡んだり、空気をかき回したり、出番は多くないのに妙に覚えているんですよね。
あの声って、ちょっとクセがあって、耳に残るタイプです。見返すほどに、青蛙が出てくる場面って油屋の空気が一段と人間くさくなる感じもします。
この記事では、青蛙のキャラクターの立ち位置を整理しつつ、声が印象に残る理由と、声を担当した人物についても分かりやすくまとめます。
千と千尋のカエルは青蛙(あおがえる)
作中でカエルと呼ばれがちなキャラの正式な呼び名は、青蛙です。
キャスト表記も青蛙になっていますね。
青蛙は、油屋の従業員側にいる存在で、千尋が迷い込んだ世界の空気を分かりやすくしてくれる役回りです。
真面目に働いているようで、どこか小狡くて、目先の得に弱い。いわゆる敵でも味方でもないんだけど、油屋という場所の体温を上げる係、という感じがします。
登場場面を思い出すと、だいたいこんな雰囲気です。
・人間の匂いに気づきかけて騒ぐ
・リンに言い寄って軽くあしらわれる
・カオナシ騒動に巻き込まれて、情けない方向にテンパる
このキャラがいるおかげで、油屋がただの不思議空間じゃなくて、欲と噂とノリで回っている職場にも見えてくるんですよね。
青蛙の声優は誰?
青蛙を演じているのは俳優の我修院達也さんです。
公式のキャスト表でも、青蛙=我修院達也さんとして掲載されています。
声の印象は、ひとことで言うと、軽薄なんだけど生々しい。調子の良さが先に立つのに、追い込まれた瞬間の焦りが妙にリアルで、笑えるのにちょっと怖い。
そのバランスが青蛙にぴったりですよね。
そして我修院さんは、ジブリ作品だとハウルの動く城のカルシファーも担当しています。
青蛙とカルシファーって、見た目も立場も全然違うのに、どちらも声が入った瞬間にキャラが立ち上がるタイプなんですよ。
声がキャラクターの輪郭を決めている、という意味では共通しているかもしれません。
ちなみにインタビューでも、青蛙役として記憶される存在になったことに触れられています。
なぜ青蛙の声は耳に残るのか
青蛙って、物語の中心人物ではありません。なのに、ふとしたときに思い出す人が多い。理由はたぶん、声が役割をまっすぐ果たしているからです。
まず、青蛙のセリフやリアクションは、油屋の価値観を短い時間で説明してくれます。得をしたい、立場を守りたい、強い方に寄りたい。そういう欲が、声のトーンだけで伝わるんですよね。
説明ゼリフがいらないくらい、声がキャラの中身を運んでいます。
次に、青蛙の「情けなさ」は、油屋の恐さを際立たせます。湯婆婆の支配や、カオナシが暴走したときの空気って、見ている側も緊張しますよね。
そこに、あまり強くない従業員が巻き込まれてジタバタする姿が入ると、恐さが現実味を持ちます。怪物同士のバトルじゃなくて、職場の事故みたいな温度に近づく感じです。
そして最後に、青蛙は「人間くささ」の担当でもあります。神さまが来る湯屋なのに、従業員のムードはどこか人間社会の縮図っぽい。
青蛙はその象徴で、声がつくことで、妙に生活感が出ます。だから出番が短くても、記憶に残りやすいんだと思います。
俳優・我修院達也が魅せる「声の技術」
なぜ、本業の声優ではない我修院達也さんの声が、これほどまでにキャラクターと一体化して聞こえるのでしょうか。
それは、単に「変な声」を出しているからではなく、「声だけでキャラクターの骨格を作る」という高度な技術があるからです。
青蛙のセリフは、音程が激しく上下し、喉の奥を鳴らすような独特の響きがあります。
これは、実写の演技以上に「喉の使い方」をコントロールしなければ出せない音です。
我修院さんの演技は、まさに声だけで「湿り気のあるカエルの質感」まで表現しきっていると言えます。
俳優としての圧倒的なキャラクター解釈力が、声というフィルターを通すことで、唯一無二の芸術に昇華されているのです。
千と千尋の神隠しに出演する俳優陣もすごい
千と千尋の神隠しは、いわゆる声優さんだけで固めずに、俳優さんの声がしっかり入っているのが特徴です。油屋の世界って不思議なのに生活感も強いので、舞台やドラマで鍛えた声の説得力が合うんですよね。
公式の作品ページでも、主要キャストとして俳優陣が並んでいます。
たとえば、作品の空気を決める大人側の声はこのあたりが代表的です。
・夏木マリ:湯婆婆、銭婆
・内藤剛志:お父さん
・沢口靖子:お母さん
・上條恒彦:父役
・小野武彦:兄役
・菅原文太:釜爺
さらに、油屋の従業員や賑やかし側にも、俳優やタレントの声が混ざっていて、あの雑多な職場感が強まっています。
・神木隆之介:坊
・大泉洋:番台蛙
・玉井夕海:リン
こうして見ると、油屋の登場人物たちが妙に人間くさいのも納得です。
声の方向性が揃いすぎていないぶん、そこにいる感が出て、青蛙みたいな脇役のクセもいっそう立ち上がるんだと思います。
プロの声優と個性派俳優の絶妙なバランス
ジブリ作品の凄さは、我修院さんのような俳優の「生々しい声」と、物語の芯を支える「プロ声優の技術」が完璧に調和している点にあります。
たとえば、ジブリ作品を支えてきたプロ声優の一人といえば、山口勝平さんを思い出す方も多いのではないでしょうか。
『魔女の宅急便』のトンボ役などで見せた、プロならではの瑞々しく安定した「声の力」があるからこそ、青蛙のようなクセの強いキャラクターがスパイスとして生きてくるのです。
プロ声優による確固たる基礎と、我修院さんのような俳優の爆発的な個性が同じ作品内でぶつかり合う。
この「声の化学反応」こそが、公開から20年以上経っても『千と千尋の神隠し』が色あせない大きな理由の一つといえます。
英語版の青蛙の声優はBob Bergen
英語吹替(Disney版)では、青蛙(Aogaeru)をBob Bergenさんが担当しています。
資料によっては、同じ作品の英語版でNo-Face(カオナシ)もBob Bergenさんが担当と整理されています。
日本語版は、言い回しのクセと間の取り方で笑わせる感じが強め。英語版はテンポが変わる分、同じ場面でも受ける印象が少し変わります。
どっちが正しいというより、味付けが違うので、見比べると面白いところです。
よくある質問
Q. カエルの名前は?
A. 作中の表記は青蛙です。
Q. 青蛙の声優は誰?
A. 我修院達也さんです。
Q. 英語版の声優は?
A. Bob Bergenさんです。
まとめ
千と千尋の神隠しのカエルのキャラクターは青蛙で、声優は我修院達也さんです。
青蛙の声が印象に残るのは、油屋の空気や欲の温度を、短い出番で分かる形にしてくれるからだと思います。
英語版ではBob Bergenさんが担当なので、吹替で見たときに印象がどう変わるかを比べるのも楽しいですよ。

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